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「トランプ関税と投資タイミング」 2025/8/26

  • 1005hs1
  • 2025年9月28日
  • 読了時間: 4分

更新日:2025年12月23日

辻本郷税理士法人のお客さま向けに「トランプ関税と投資タイミング」と題するメルマガを2025年8月26日に発信しました。


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トランプ関税と投資タイミング


ジェットコースター相場


トランプ大統領の関税政策により株式市場が大きく揺れています。また昨年以降の日経225は急落と急反発を繰り返し、まるでジェットコースターのようです。


昨年8月5日には、日経225が前日比4,451.28円も下落し、史上最大の下落を記録しました。この下落の背景には、①グローバルな景気後退懸念、②日本銀行の金融政策の転換によるサプライズ、③人工知能(AI)やテック関連株の過熱への警戒感といった複合要因がありました。翌日の8月6日には急反発しましたが、これは短期的な売られ過ぎ反動やポジション調整によるテクニカルな反発でした。


今年の4月には、トランプ大統領の保護主義的な追加関税の発表で再び市場は大きく下落しましたが、昨年同様に株価は急速に回復しました。多くのプロ投資家は「関税の本質的撤回や抜本的な解決なしに株価が持続反発するのは難しい」と見ていましたが、短期需給の急反転が予想以上に強く、実体経済の悪材料が残る中で短期的に株価が急回復しました。


つまり、「経済の根本改善がなくても、株価は需給で大きく動く」という典型的なケースです。プロの投資家や資産運用会社のファンドマネージャーでも見通せない相場であり、個人投資家が合理的に市場を見通して安く買って高く売ることは困難です。


ストレスレスな長期投資


個人投資家がどのように行動すべきか、心構えや対処法について考えてみましょう。個人投資家には様々なスタイルがありますが、大きく分けて長期投資と短期投資の2つがあります。


長期投資は、20年以上の期間を見据えた投資です。過去の大きな下落局面を考慮しても、20年以上の期間があれば、株式投資のリターンは期待に近づきます。長期投資では、低コストで分散された株式パッケージを基本的に売買せずに持ち続けます。具体的には、全世界株式やS&P500などの市場指数に連動するインデックス・ファンドが該当します。


一方、短期投資は、市場のタイミングを見計らい、値上がりしそうな銘柄を安く買って高く売るスタイルです。短期投資は知的ゲームの側面もあり、否定することはできませんが、必ずしも成功するとは限らず、資産形成や保全を短期投資のスタイルで行う合理性がありません。市場分析・テクニカル分析などによる過去の運用成功者の投資指南は、特定の条件が重なった幸運による部分もあり、同じ方法で成功するとは限りません。市場はそれほど単純ではないのです。


再現性の高い投資とは、誰がやってもうまくいく可能性が高い運用スタイルです。それが、低コストで分散された株式パッケージを長期にわたって持ち続ける「長期・分散・低コスト」の実践です。


賢明なポートフォリオは、投資資産の8-9割かそれ以上を低コストで分散された株式パッケージに、短期売買は多くても1‐2割に抑えることです。


市場タイミングを狙った短期投資はほったらかしの長期投資に勝てない


アメリカの調査会社ダルバー社は、毎年「ダルバーレポート」を発表しています。このレポートでは、アメリカの投資信託が売買されたタイミングを分析し、投資家が市場のタイミングを図ることで成功しているかどうかを調査しています。結果として、平均的な投資家は市場指数のパフォーマンスを下回ることが多く、市場タイミングを試みることで損失を拡大させる傾向があると報告されています。


このレポートから2つの結論が導かれます。1つ目は、アクティブ運用はS&P500のような市場指数に勝てないということ。2つ目は、市場タイミングを図っても、結果的に高く買って安く売ってしまうことが多いということです。ダルバーレポートの信ぴょう性は、30年にわたって同じ分析を繰り返している点にあります。


市場タイミングを狙った投資で市場に勝つことも可能ですが、同じかそれ以上の確率で市場に負けることもあります。特に長期にわたって短期売買を繰り返すと、コストが積み上がり、勝率は平均的かそれ以下に収束します。


みなさんの本業は投資ではありません。資産運用のコア部分は、低コストで分散された株式のパッケージを長期的に保有することが最適です。この世界経済の「箱庭」は、様々な表情を見せながら成長していくでしょう。


もしまだ「箱庭」を持てていない投資家の方がいるなら、手元に余裕資金がある場合、市場タイミングを考える必要はありません。今が登山の何合目かは誰にも分からないからです。確実なことは、早く登山を始めた方が、山頂への道が長く(獲得標高が大きく)なり、下落(喪失標高)のダメージを吸収しやすくなるということです。そして重要なことですが、一つの山を制したあとには、さらに高い山への登山が控えています。下落を回避したい気持ちは理解できますが、その行動が上昇機会を放棄することにもつながります。


みなさんの資産運用が人生のゴールに向けての一助となることを願っています。



 
 
 

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