老後の不安は「お金が足りるか」ではなく「見えていないこと」2026/1/27
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辻・本郷税理士法人のメルマガに投稿しました。
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老後の不安は「お金が足りるか」ではなく「見えていないこと」
老後について考えるとき、多くの人が、まずこう思います。「お金は足りるだろうか」「老後資金はいくら必要なのだろうか」
■資産が増えても、不安が必ずしも減らない理由
現実には、老後に向けて相応の資産を築いている人でも、不安が完全に消えるわけではありません。・資産額は把握している・年金の見通しも立っている・大きな借金もないそれでも、どこか落ち着かない気持ちになることは、決して珍しいことではありません。ここで気づいていただきたいのは、お金の準備と、不安の原因は必ずしも一致しないという点です。老後不安の多くは、・金額そのものではなく・これから先、何が起きるのか分からない・どこまで考えれば十分なのか分からないという「分からなさ」から生まれます。人は、不確実な未来そのものよりも、見通しの立たない状態に強い不安を感じます。そのため、資産が増えても、不安が自然に消えていくとは限らないのです。
■「足りるかどうか」は二次的な問い
老後の不安を「お金が足りるかどうか」という問いだけで考えると、かえって不安が深まることがあります。なぜなら、いくらあれば安心できるかは、金額そのものよりも、生活のイメージや周囲との比較によって決まることが多いからです。将来に何が起きるか分からない以上、「ここまであれば十分」と明確に線を引くことは簡単ではありません。そのため、数字だけを追いかけ続けても、気持ちが落ち着かないまま残ることがあります。
■不安は「準備不足」ではなく「整理不足」から生まれる
老後不安を感じている人の多くは、決して老後の準備をしていないわけではありません。むしろ、・これまで真面目に働き・きちんと貯え・将来を考えてきた人ほど、不安を抱えやすいのかもしれません。それは、準備が足りないからではなく、考え方の整理が追いついていないという状態ではないでしょうか。
■老後の安心に必要なのは「正解」ではない
老後について、誰にとっても当てはまる正解はありません。しかし、・何が分からなくて不安なのか・どの部分が整理できていないのかこうした点が自分なりに整理されてくると、不安は少しずつ落ち着いてきます。安心とは、「何も起きないこと」ではなく、分からない状態が、少し整理されていることだからです。
■今月のヒント
――老後不安を分解してみる次の問いについて、静かに考えてみてください。・老後について、何が一番引っかかっていますか・それはお金ですか、それとも分からなさですか答えが出なくても構いません。問いを立てること自体が、整理の第一歩です。
■大切なこと
老後の不安は、お金の問題だけで説明できるものではありません。多くの場合、先が見えないことや、考えが整理しきれていないことから生まれます。このシリーズでは、何が見えていないのかを一つずつ確かめていきます。それによって、老後の見え方が、少しずつ変わっていくはずです。
■次回予告
次回は、老後を「収支」ではなく「全体像」で捉える考え方を取り上げます。老後を毎月の生活費から切り離すことで、見える景色が大きく変わります。


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