仏教の「中道」に学ぶ・・・・心静かに、長期投資を続ける智慧
- 1005hs1
- 2025年10月27日
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更新日:2025年12月23日
2025年10月24日のeMAXIS LINEで「仏教の「中道」に学ぶ・・・・心静かに、長期投資を続ける智慧」というコラムを送信しました。釈迦が悟りをひらくきっかけになった仏教における「中道」という思想と、パッシブファンドでの長期投資には通じるものがあると思います。極端に振れず、自然体で、執着から離れ、心安らかに変化を受け入れる「中道」の考え方は、パッシブファンドでの長期投資を継続するうえでの「心の修行」と同じはないでしょうか。
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仏教の「中道」に学ぶ・・・・心静かに、長期投資を続ける智慧
■はじめに:揺れる相場と、揺れない心
相場が上がると浮かれ、下がると不安になる。
そんな感情の波に翻弄されず、淡々と投資を続けるにはどうすればいいのでしょうか。
そのヒントは、なんと2500年前の仏教の教え「中道(ちゅうどう)」にあります。
釈迦が悟りに至ったときに見出したこの「中道」は、現代の投資行動、特にパッシブ運用による長期投資と驚くほど響き合っています。
■パッシブ運用とアクティブ運用・・・・2つの投資アプローチ
投資の方法は、大きく分けてパッシブ運用とアクティブ運用の2つがあります。
パッシブ運用:市場全体の動きに合わせて投資する方法。
アクティブ運用:市場の中から有望な銘柄を選び、市場平均を上回ることを目指す方法。
ただし、ここで注意が必要です。
「インデックス投資=パッシブ運用」とは限りません。
インデックス(指数)には、様々な種類があります。
たとえば、バリュー株指数やグロース株指数のように投資スタイルに着目したもの、小型株指数などのように企業規模に着目したもの、特定の業種やテーマになど着目した指数などがあります。
ただしこれらの指数は広範な市場全体の動きを表したものではなく、パッシブ運用のインデックスとは言えません。
市場全体の動きを忠実に示すパッシブ運用において、代表的な指数には以下のようなものがあります。
市場インデックス(指数)
日本 : 東証株価指数(TOPIX)
米国 : S&P500指数
全世界 : MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス
新興国 : MSCI エマージング・マーケット・インデックス
■シャープの「アクティブ運用の算術」・・・・投資の世界を変えた短い論文
ノーベル経済学賞受賞者のウィリアム・F・シャープは、資本資産価格モデル(CAPM)を提唱し、モダンポートフォリオ理論の礎を築いた人物です。
彼が1991年に発表した短い論文、「TheArithmeticofActiveManagement(アクティブ運用の算術)」は、インデックス投資の合理性を“算数”で示した名論文として知られています。
その結論は驚くほどシンプルです。
①コストを差し引く前では、アクティブとパッシブの平均リターンは等しい。
②コストを差し引いた後では、アクティブの平均リターンはパッシブより低くなる。
なぜなら、市場全体の平均がパッシブの成果であり、アクティブ投資家全体の平均も同じ「市場リターン」だからです。
違いを生むのはコストだけ。
アクティブ運用は売買や調査に費用がかかるため、平均的にはパッシブに劣後してしまう。
もちろん、市場平均を上回る少数のアクティブ運用も存在します。
しかし、平均的な投資家にとっては、低コストのパッシブ運用こそ最も合理的な選択だとシャープは結論づけています。
■釈迦の「中道」とパッシブ運用の共鳴
釈迦が悟りを開くきっかけとなったのが、「中道」という考えでした。
それはこうした教えです。
極端に走らず、自然体で生き、執着を離れ、変化を受け入れて心を静かに保つ智慧の道。
これを投資の世界に置き換えると、次のように言い換えられます。
パッシブ運用の長期投資とは、相場の極端に動じず、市場の流れに身を委ね、欲や恐れの執
着を離れ、時間の変化を受け入れて資産を育てる智慧の道である。
釈迦の中道が「心の平穏への道」であるように、パッシブ運用の長期投資も「市場との調和の道」といえるでしょう。
極端な売買や短期的な予測を手放し、経済の成長を受け入れて淡々と積み立てていく。
それは、金融の世界における現代の中道の実践なのです。
■結びに・・・・「平常心」という最大の資産
投資とは、突き詰めれば「心の修行」でもあります。
欲望や恐怖に支配されず、淡々と続ける平常心。
釈迦が説いた中道のように、極端を離れ、変化とともに歩むことが、長期投資の成功を支える本質なのだと思います。
相場に惑わされず、平常心で積み立てる。
それが、長期投資家の静かな強さであり、智慧の道です。
中道の心で、資産も心もゆっくり育てる。
それが、ブレない投資の第一歩です。

